冷たい飲み物で歯がしみませんか？

皆さんこんにちは。タクヤデンタルクリニック院長野川世理子です。

梅雨に入り、全国的に大変な雨の被害もありました。これ以上の被害のない日々と、1日も早い回復をお祈りしています。

そして梅雨に入り、蒸し暑い日の多くなりました。こんな時には冷たい飲み物を飲む機会が増えると思います。キンキンに冷えたビールやジュース、お茶と暑い日に飲むととても美味しく感じますよね。

私も仕事から帰った後に飲む冷えたビール、大好きです。

この冷えた飲み物を飲むときに「歯がしみる」ことありませんか？

歯がしみる=むし歯？と考えることが多いと思います。勿論、虫歯になると歯がしみるという症状が多く見られます。しかし、虫歯になっているわけでもないのに、冷たい飲み物を飲んだり、うがいをしたり、歯ブラシを当てたりすると「ピリッ！」と痛みが走ることがあります。

これは「知覚過敏」と呼ばれる症状の可能性が高いと思われます。

知覚過敏は、正式には「象牙質知覚過敏」と呼ばれます。

一般的に歯はエナメル質という非常に硬い歯質に覆われ、次に象牙質、そして神経（歯髄）と続き、象牙質が露出してくると刺激が神経に伝わりやすくなり、しみる・痛いにつながります。象牙質は根元に近づくほど薄くなり、歯肉が下がり根露出、象牙質の削れが起こると「知覚過敏」が発生しやすくなります。

ではなぜ歯肉が下がり、歯根の表面が露出、象牙質の削れが起こるのでしょうか？

知覚過敏の原因は様々です。

＊露出した歯根がプラーク（歯垢）で覆われている

＊露出した歯根や根元の象牙質を歯ブラシで強く磨きすぎる

＊歯ぎしりや食いしばりで過剰な力が根元に加わり、歯根や根元の歯質表面がはがれる

等があげられます。歯がしみる=むし歯かな？と心配になり、余計に歯ブラシを強く当ててしますケースも多く見られます。

知覚過敏の治療はこの原因をできる限り無くして、刺激を神経に伝えにくくすることです。

＊露出した歯質表面に知覚過敏用剤のお薬を塗布する

＊象牙質が削れている部分に歯科材料を埋める

＊正しいブラッシング指導を受けてプラークをためない

＊必要に応じて歯ぎしり防止のナイトガード（マウスピース）を使用する

など等あります。

気になる場合は、虫歯による症状なのか？もしくは今回お話しした「知覚過敏」なのか？是非歯科医院でご相談されてアドバイスを受けることをお勧めします。

これから更に熱い日が続きます。夏だけの美味しい旬の食べ物を美味しく快適に食すためにも健康な口腔状態でお過ごしください。

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