SPTⅡとは?

SPTⅡとは?

歯科治療には専門用語がたくさんあり、患者さんにとってわからないことがたくさんあると思います。今回はそんな難しい専門用語のひとつ「SPTⅡ」についてご説明いたします。

 

■「SPTⅡ」とは継続して行う歯周病治療

見慣れない、聞き慣れないこの「SPTⅡ」とは、「歯周病安定期治療」のことで、歯周病治療の一環です。

歯周病菌により歯ぐきや歯を支える歯周組織に起こる歯周病は、虫歯と並んで歯を失う大きな原因です。歯周病は痛みなどの自覚症状があまりなく、気付かないうちに症状が悪化して最終的に歯を失ってしまう怖い病気で、20代以降から発症しやすくなります。

 

歯周病は症状が悪化するにつれ、歯周ポケットの数値が深くなります。歯周病の治療は歯石除去やクリーニングを行って改善を促します。しかし中度~重度の歯周病の場合、歯周病治療を行って一時的に症状が安定しても、再発のリスクを抱えています。特に歯周ポケット数値が高いままだと、そこへ歯周病菌が侵入して歯周病が再発してしまいます。

このようなことを考慮し、安定した状態を維持するために歯周病治療を継続して行う治療が「SPTⅡ」なのです。

 

■SPTⅡで行う治療とは?

歯科医院により内容は若干異なりますが、SPTⅡで行う主な治療内容は次のとおりです。

 

・超音波器械や手動器具による歯石除去およびプラーク除去

・歯周病を誘発する因子の治療(歯周病菌を除去する投薬治療など)

・ブラッシング指導および食生活などの指導

 

歯石除去は歯周病治療に欠かすことができません。歯石が溜まることでプラークが蓄積されやすくなり、歯周病の悪化を招いてしまいます。歯石は自分では取ることが難しいうえ、歯肉の下に付着した歯石は、専用の手動器具を使って除去する必要があります。

 

またプラークは毎日歯磨きを行っていても付着するものです。プラークは柔らかい汚れですが、専用のブラシやペーストを使用することで歯の表面を磨き上げ、細菌が付着しにくい状態へと導くことができます。細菌が付着しにくい状態になると、歯周ポケットへの細菌の繁殖を抑制することができます。

 

加えて細菌が繁殖しやすい患者さんには、抗生物質を服用して細菌の繁殖を抑えることもあります。

そして適切なブラッシングが行えているかどうかのブラッシング指導とともに、歯周病を誘発しにくい食事指導を行って生活習慣病を引き起こさないよう指導します。

 

■SPTⅡは歯周病の再発を予防および進行を抑制する大切な治療

SPTⅡについてご説明しました。歯周病はいったん状態が良くなっても再発しやすい病気です。特に糖尿病などの全身疾患がある方や喫煙習慣がある方などは、再発のリスクが非常に高くなります。

歯周病菌の増加を抑制し、再発を防ぐことを目的とするSPTⅡは、歯を長持ちさせるだけでなく、全身の健康を守る非常に大切な治療です。

患者さんのお口の中の状態により通院期間は異なりますが、1~3か月に一度の間隔で治療を受けることが望ましいでしょう。


予防歯科とは何か

歯の健康志向が徐々に高まる中、歯を守るための予防歯科という言葉が少しずつ認識されていています。では予防歯科とはいったいどういうものなのか、その概念や治療について詳しく説明いたします。

 

■歯は治療するものではなく守るもの

歯の健康は、全身の健康に深く関わります。しっかり噛んで食べることで体にエネルギーが生まれ、活動することができます。またしっかり噛むことで脳が活性化されることで認知症を予防できると報告されています。

このように、体の健康の入り口は、口です。つまり歯や歯ぐきの健康が、体の健康に欠かせないと言えるでしょう。

 

しかし未だに「歯医者は歯を治療することろ」という認識が強いようです。虫歯などで調子が悪い歯を治すことは、確かに歯医者の仕事です。

しかし歯は本来治療するものではなく、悪くならないように守るべきものです。そのために毎日歯を磨き、虫歯や歯周病を予防するのです。

ただ、毎日の歯磨きだけでは汚れが完璧に落とすことは難しく、取り除けない汚れがやがてプラークとなって虫歯や歯周病を引き起こしてしまいます。

特に歯周病は痛みをほとんど感じないまま進行するため、気が付けば歯がグラグラする、口臭がひどくなってきたというような自覚症状が出たころには既に時遅し、歯を失ってしまうという最悪な状況になってしまいかねません。

 

このようなトラブルを防ぐために必要な処置が「予防」なのです。予防とは、調子が悪くなくても定期的に歯科医院を受診し、歯の健康を守るために行われる治療と定義づけられているものです。

つまり悪くなってから受診するのではなく、悪くならないような処置を受けることで虫歯や歯周病などのトラブルを予防し、良い状態を保ち続けることを目的としているのです。

 

■予防歯科で行われることとは

では予防治療ではどのようなことが行われるのでしょうか。歯科医院により若干の違いはありますが、主に次のような処置が行われます。

 

・歯科医師によるお口の中の診察

・歯周ポケット数値測定(自費診療ではない場合もある)

・歯科衛生士または歯科医師による歯石除去および専用のブラシを使った研磨

・フッ素など薬剤の塗布

・ブラッシング指導

 

予防歯科は成人の方だけではありません。お子さまの場合、ブラッシング指導やフッ素塗布を行って虫歯や歯肉炎からお口の健康を守ります。

 

■生涯ご自身の歯で食事を行うために欠かせない予防歯科

予防歯科についてご説明しました。予防歯科の目的は、歯や歯ぐきなどお口の中の健康を維持し続けることです。歯は失ってしまうと二度と元には戻りません。失ってはじめてその大切さを痛感することと思います。

予防歯科では、生涯ご自身の歯で食事を楽しみ、体の健康を作るための治療です。歯を少しでも長持ちさせるためにも予防歯科で適切なケアを行い、お口の中の良い環境を守り続けましょう。


日本と国外の予防歯科の認識の差

歯の健康意識が高まりを見せる中、日本でも歯を守る予防意識が少しずつ浸透してきました。しかし海外に比べるとその認識はまだまだ低く、その差は歴然としています。日本は海外と比べてどのくらい予防歯科の認識があるのでしょうか。

 

■依然として多い「治療のための歯科医院」

冒頭で、日本でも予防歯科の認識が少しずつ浸透してきたと述べましたが、海外と比べるとまだまだ「歯医者は歯が悪くなってから行くもの」という意識が先行しています。

歯が痛くなり「虫歯かな?」と思った頃に受診すると、当然のことながら既に症状は進行しています。歯を削り、根の治療を行い、最悪の場合抜歯になってしまうことがあります。大切な歯はいちど削ると元に戻りません。歯の神経も、抜いて根管治療を行えば痛みはなくなりますが、歯が脆くなります。そして永久歯を抜歯すると、二度と生えてきません。

抜けてしまった歯は、入れ歯やブリッジ、インプラントで補うことができます。

しかしどんなに精巧で優れた補綴物でも、天然歯には絶対に敵いません。失ってはじめて歯の大切さを痛感する人は非常に多いでしょう。

歯を削ると、最終的には歯の寿命が短くなり、歯を失うことになってしまいます。

 

それは、歯の状態が悪くなってから歯医者を受診するからです。

 

■海外との認識の違い、それは考え方の相違

では海外はどうでしょうか。欧米やスウェーデンなど諸外国の人たちは、歯が悪くならないよう、虫歯や歯周病予防のためという意識で歯医者に通っています。つまりスタート地点が日本と諸外国とでは真逆なのです。日本では悪くなると治療のために歯医者に行く。これに対し外国では、悪くならないよう、予防のために歯医者に行く。まさにこの違いです。

この違いは残存歯数にも表れており、80歳の日本人の残存歯数は平均6.8本に対し、85歳のアメリカ人の平均残存歯数は15.8本、75歳のスウェーデン人の平均残存歯数は19.5本と言われています。これは日本人が年齢を重ねるにつれて、いかに歯を失う本数が多いかがはっきりとわかる結果です。

 

日本では、歯を予防するという意識よりも、歯をどのように治療するかという考えが先行しがちです。定期的なメンテナンスを受けていると、海外の人のように年齢を重ねても歯をたくさん残すことが可能となります。今でこそ日本でも予防歯科が浸透し、メンテナンスを受ける人が増えてきました。予防観点で歯科を受診していると、もし虫歯が見つかってもそれほど大きな処置にはならないかもしれません。また歯周病は自覚症状を感じにくく、自分では歯周病になっていることに気づかないかもしれません。しかしメンテナンスを受けていると、歯周病の初期症状を見つかるかもしれません。早期に適切な治療を受ければ、歯周病の悪化を防ぐことができます。このように、予防処置を受けることで歯やお口の中を良好な状態に保ち、万が一異常が発見されても早期治療を行って悪化を防ぐことができるのです。

 

最近は予防歯科を勧める歯科医院も増えています。予防処置に力を入れている歯科医院では、歯科医師や歯科衛生士が、患者様のお口の中の状態に応じた処置やケアを行ってくれるため、健康な歯を維持することができるでしょう。


最高の秋晴れでした!!

みなさんこんにちは(*゚∀゚*)🎵

タクヤデンタルクリニック歯科衛生士の佐藤です!!

 

すっかり秋ですね🍁🌰🍄

春夏秋冬を感じられ、それぞれの季節を楽しむことができるのも山形のいいところですよね

秋はあっという間に終わってしまうので、私はこれからたくさん秋を満喫したいと思っています!!

 

さて!さっそくですが(゚∀゚)!!

23日彩優会全体で、芋煮会とBBQが開催されました!!

恒例となりつつある彩優会の芋煮会ですが、私は毎年この時期がとても楽しみです❤️

 

医院見学に来て下さった先生方もお招きし、スタッフの家族やお子さんたちも交えて、

秋晴れの下、みんなで秋の味を楽しむことができました!!

 

秋を感じながら外で大人数で食べる芋煮は、格別でした!!🙌💗

 

 

そしてそして!!

少し早いですが、10月2日で11周年目を迎えるタクヤデンタルクリニックのお祝いも行いました!!!

みんなで理事長にサプライズ✨✨

 

中身はなんと!!

理事長の似顔絵ケーキ!!

 

 

 

理事長がケーキの隣に寝転んでくれて、記念撮影会をしました!!笑

 

 

今回の芋煮会を通してさらに彩優会の絆が深まり、パワーアップしたような気がしました!!

皆さまのお陰でこうして節目を迎えられる喜びに感謝し、これからもさらに皆様の力になっていけるように努めてまいりますので、今後も彩優会をよろしくお願いします!!

 

みなさんも是非是非☆

秋ならではの味覚やスポーツなど、秋を感じて楽しみましょう🎶

おすすめの”秋”があったら是非教えて下さいね(*´꒳`*)

 

来週もお楽しみに☆★☆


適切な入れ歯の手入れの仕方

失った歯の機能回復手段として最もポピュラーな治療法といえば、入れ歯です。この入れ歯を快適に使うためには、普段のお手入れが非常に大切です。では入れ歯を快適に使うためにはどのようなお手入れをすればよいのでしょうか。

 

■入れ歯は口臭の原因になりやすい

入れ歯は取り外し式の義歯ですが、義歯と歯ぐきの隙間に食べ物が挟まりやすいことから口臭の原因になりやすい治療法でもあります。

また取り外した際に、ピンク色の床(しょう)の部分には食べかすが残りやすく、きちんと手入れを行わないと不衛生となってしまいます。

そのため正しいお手入れを行い、口臭を防ぐ必要があります。

 

■入れ歯のお手入れの方法について

ではどのように入れ歯の手入れを行うのでしょうか。

 

・毎食後に入れ歯を取り外し、流水ですすぐ

・日に一度は歯ブラシを使って入れ歯を磨く

・研磨剤入りの歯磨き剤を使わない

・絶対に熱湯で洗わない

・就寝前は入れ歯を外して歯茎を休める

 

入れ歯は清潔第一です。面倒でも、毎食後に入れ歯を外して流水ですすぎ、食べかすを残さないようにします。また寝る前は入れ歯を外すようにしてください。歯ぐきを休めることと細菌の繁殖を防ぐためにも、入れ歯を着けたまま眠らないようにしましょう。

 

寝る前などは歯ブラシを使って入れ歯全体を磨きます。このときに気を付けなければならないことは、研磨剤入りの歯磨き粉を使わないことです。

保険適用の入れ歯はプラスチックで作られていますが、歯磨き粉を使って磨くと、歯磨き剤に含まれる研磨剤によってプラスチックが傷つき、汚れや細菌が溜まりやすくなってしまいます。

入れ歯を清掃するときは、手洗い用の液体せっけんをつけて歯ブラシで洗うと、入れ歯全体の汚れやヌメリをきれいに落とすことができます。

 

また市販の入れ歯洗浄剤を使うと、除菌も行えます。一日使った入れ歯の汚れを歯ブラシで落とし、入れ歯洗浄剤に浸けておくととても衛生的です。

 

なお、熱湯は消毒効果が高いと思われがちですが、入れ歯に熱湯は絶対に使わないで下さい。プラスチックが変形して入れ歯が壊れる恐れがあります。

 

■入れ歯を快適に使用するために、定期検診を必ず受けましょう

入れ歯のお手入れの方法についてご紹介しました。入れ歯は清潔に保つことがとても大切です。毎日きちんとお手入れを行うことが、入れ歯が長持ちします。

また定期検診は必ず受診するようにして下さい。定期検診では入れ歯が快適に使えているかどうか、噛み合わせなどをチェックするほか、歯ぐきに異常はないか、他の歯が虫歯や歯周病になっていないかどうかを確認します。

いつまでも食事を楽しんでいただくためにも、毎日の適切なお手入れと定期検診は欠かせないのです。

 


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